中央区にある聖路加国際大学キャンパスの一環であり『医療・研究・教育』が三位一体となった複合型研究施設である。敷地南側の緑道公園に面した緑豊かな環境に研究・教育拠点となる大空間と建物コアをBOX状に配置し、その間にガラスカーテンウォールやトップライトを設け外部環境を取り込む緩やかな外皮を形成させている。指向性光ダクトや重力自然換気システムを組み込むことで光溢れ風が吹き抜ける豊かな内部環境を創出し、その空間に研究者や学生の日常交流を促す仕掛けとして4層をつなぐラウンジ階段や吹抜に架かるエコバレーブリッジを設けた。こうした平面的・断面的な交点を多数つくることで、閃きや発想を誘発する「知的生産性を向上させる建築」を目指している。夜には繊細で透明なファサードからもれる光が明石町の街並みを優しく照らし、そこに映し出された利用者の人影は「聖路加が為す医療の進歩」の風景となり地域や世界に向けて発信されていく。
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▷冗長化電源システム