川口市立の高等学校3校を再編・統合し"川口市立高等学校"として開校した学校の校舎棟である。本計画は日光御成道の宿場町として"道"を中心に栄えてきた川口市の歴史をふまえ、敷地の東西を横断するキャンパスロード(=道)を計画した。このキャンパスロードを軸に各種施設を配置し、学生生活の多様なシーンが次々と展開する"交流の道"として親しまれることを期待している。校舎棟を貫く"道"は「ラーニングストリート」と名付け、校舎南側の普通教室エリアと北側の特別教室エリアの間に位置した半屋外空間となっている。ラーニングストリートは風が通り抜け、膜屋根による柔らかな光に包まれた全天候型の居場所として生活環境の向上に寄与している。市立の高校として、川口市の文化・産業に触れることができるよう、市産品である鋳物や植木、県産品であるヒノキの木材を様々な場所で活用した。