「でかけよう ことばの海へ 知の森へ」を基本理念とし、人や文化のつながりを増進し、一関市の中央図書館的機能も担う図書館である。1階をピロティ駐車場とし、図書館のメインフロアは2階に集約することで、街から距離を置き、豊かな内部空間が広がるようなつくりとした。市民利用状況やジャンル毎の冊数変動に対応でき、常に最新の配架を可能にするワンフロア型で自由度の高い開架エリアを実現している。開架エリアは、連続した張弦梁を用いた、開放的で抜けのある大空間とし、居心地のよい空間を目指した。本が主役として浮き立つように書架はダークブラウンとしている。照明は、北面からのハイサイドライトと、アッパーの間接照明のみとし、天井全体が二次的な面光源となり、天井が浮いているような柔らかい明るさ感と開放感を強調した。空調は床輻射冷暖房による居住域空調とし、気流を感じさせない一日中快適に過ごせる読書空間となっている。