東日本大震災により被災した旧庁舎に代わる水戸市新庁舎は、災害の経験を活かした総合防災拠点の顔をもつLCB庁舎である。免震構造の採用やヘリポートの設置、非常用発電機、耐震性貯水槽、直天井や臨時避難バルコニーの採用、一時避難エリアや防災広場の確保など、さまざまなLCBメニューを採用するほか、市長室、防災・危機管理課、消防本部などを防災センターと併せ、同フロアに集約することで災害時の指示系統を統一し、迅速に対応できる計画とした。これら防災庁舎としての特徴は、通常時からの省エネルギーな環境づくりや、緑豊かな市民広場や情報発信ギャラリーなどの利便性向上につながり、「安全で快適な市民利用」という庁舎建築の本質を具現化している。
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▷建築構造設備が融合した LCB 免震庁舎
▷過去に学び未来へ繋ぐ庁舎建築
▷ZEB庁舎