「家庭と学校、そして地域をつなぐ学びの拠点」を基本理念とする地域開放型の学習拠点。都心の中高層建築に囲まれた密集地の極小敷地であるため、大小教室群と大空間の屋内プール・体育館を70m×40mのワンボックスに納め、南側地上に園庭、屋上にグラウンドを配置し50m走を実現した。建物四周には先端に木ルーバーや緑化ルーバを配したバルコニーや「自然観察テラス」を廻し、近隣との中間領域ともなる屋外の学習・回遊空間を充実させた。すべての教室は「2面採光」とし、自然通風システムとともに、自然を肌で感じられる環境としている。普通教室前に多目的スペースを設け、引き戸により全開全閉できるつくりとし、隣接する読書・情報コーナーも利用し、これからの学習形態の変化に対応可能な計画とした。施設中央には多目的利用できる大階段「ステップギャラリー」を配置することで、登り降りを楽しみながら異学年間の交流が生まれるしかけづくりを提案した。