石岡市は古く常陸国の中心地である国府があったとされ、常陸風土記にある「常世の国」と称される古代日本の豊かな国のイメージがある。また、八郷地域に代表される自然豊かな地域性を持っており、日本百名山である筑波山が地域のシンボルとなっている。その筑波山をモチーフとし、石岡の豊かな歴史性や地域性に呼応した、まちの景となるダイナミックなシルエットの庁舎をつくり出し、木屋根構造による地域産材の質感を実感できる内部空間により、自然豊かな石岡のまちを感じる庁舎となった。また、免震による耐震性の確保や無天井化による内部の安全性確保、災害時のエネルギーのバックアップ等の災害対策により想定外の災害や被害を想定した災害に強いLCB庁舎とすると共に、大屋根の「太陽熱」を空調エネルギー利用した屋根型のソーラーシステムを採用し、さらに地中熱や井戸水の利用など自然エネルギーを積極的に取り入れた先進エコ庁舎を実現した。
このプロジェクトの技術を知る
▷ハニカム木架構ユニットによる大空間