大型物販店舗が撤退した駅前再開発ビルに市はこの大型店舗跡施設に新庁舎の移転を決定する。庁舎として設計されていない大型店舗施設の既存コア機能を生かしながら庁舎機能の明確な分離を実現し、駅から連続していた店舗エリアはそのまま「市民エリア」として 整備した。元の大型物販売店舗の特徴である天井が高く広々とした建物の形状を生かす形で、一望できる接客カウンターを設置し、ゆとりある待合スペースを確保し市民窓口を整備した。窓口カウンターは緩やかなカーブを描き、一本のつながったカウンターになっていて、市民とのコミュニケーションを図るべくその長さを最大限確保するとともに、執務室が分断されることもなく市民総合窓口(ワンストップサービス)の運用にも有効な形状としている。また、店舗に隣接していたイベント広場に大規模な屋根を設置し、庁舎との連携を図ると共に、災害時の避難所としての機能を備えた。