Ichigaya Letterpress Factory

「市谷の杜 本と活字館」

復原による記憶の継承と再生による新たな価値の創出

大日本印刷株式会社の誕生は1876 年。1886年に市谷の地に工場を開設して以来、長きに渡り歴史を継承してきた。本計画を含む市谷地区の整備事業(再開発促進区)は、その工場機能の更新・営業企画部門の集約に伴う本社機能の建替えである。業務機能の高層・集約化および工場機能の地下化により、人工地盤となる地上部に広大なオープンスペースを生み出し、「市谷の杜」と呼ばれる緑豊かな環境を実現した。「市谷の杜 本と活字館」は市谷地区の印刷工場の一部、営業所として大正15年(1926 年)に創建された。その後、増改築を繰り返しながら事務所として2016年まで利用されており、「時計台」という愛称で地域に長く親しまれてきた建築である。今回の整備事業に際し、都内に現存する貴重な大正期のRC造建築物である「時計台」を場所の記憶を継承する建築と位置付け、既存躯体を生かして創建時の状態に復原し、活版技術の変遷を後世に伝承する展示館「市谷の杜 本と活字館」として再生することで、地域貢献できる文化施設とすることを目指した。

・受賞:
日本免震構造協会賞
・写真撮影:
プライズ / エスエス東京
竣工年
2020
所在地
東京都新宿区
延床面積
836㎡
階数
地上1階地下1階
構造
RC/基礎免震

DESIGN STORY 大正期の建築を復原・
再生し、場所の記憶を
継承する

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