医療法人永生会の運営する、みなみ野病院と共に計画した院内保育所棟。医療・介護・保健を繋ぐ包括ケアの拠点となる研修交流センター及び院内保育所の複合施設である。近隣住宅街から新病院へと繋ぐ役割を担わせる為、本施設を新病院の顔として前面道路沿いに配置。また、住宅街の規模感や隣接公園との調和を意図し木造を採用。外観は絹織物の街として栄えた地域性を考慮し、木造耐力壁を市松状に配し外壁を分節化。千鳥状のRC造アウトフレームの新病院とデザインコードを共通化し、自然環境や住宅街との調和を図りつつ群造形の纏まりと医療福祉施設として新たな景観創出を意図した。内部は大断面集成材によるロングスパン化で無柱空間とし利便性に配慮。躯体・外装のほか内装にも木材を選定、内外共に温もりを感じられる施設とした。尺寸モジュールやKES構法によるシステム化で規格品流通木材を活用、コスト縮減・工期短縮も図っている。