行政の場という従来の市役所機能に加え、「市民のいばしょ」として機能する新しい市役所の姿を目指した。計画地のメインストリートに面して「まちなかひろば」を据え、ひろばを囲うように「市民のいばしょ」機能となる2棟の小さな建物を配置することで、ヒューマンスケールのある居心地の良い集いのスペースが形成されている。 その背面に位置する市役所本体は、浸水対策として1、2階間での柱頭免震構造を採用し、1階を駐車場、2階を市民窓口とする構成となっている。「まちなかひろば」からつながる大階段とテラスによって、2階の市民窓口空間と動線的に接続し、「市民のいばしょ」と市役所が視覚的にも連続し、内外がつながる空間を生み出している。 また、月に一度開催されるひろばイベントでは、ひろばのステージが市民の表現の場となり、大階段は恰好の観覧席となる。日常的に市民に親しまれ、記憶に残る市役所空間を実現した。