DESIGN STORY

獨協医科大学日光医療センター

高度医療を担う
大学病院を
「日光」らしくつくる

  • 「広大な造成地」への
    移転新築の利点を活かす

    豊かな自然に囲まれ、ゆとりある敷地を有する日光産業団地内の造成地に、新病院の移転が決定し、高度医療に対応した先進的な病院づくりが本格的にスタートした。
    新たな敷地では、地上設置のヘリポートや、救急車の2方向アクセス、将来的な増築を見据えた建物配置など、広大な敷地の特性を最大限に活かした計画がなされている。
    移転前の旧病院では、東武日光線の線路を横断しなければならず、救急搬送においてアクセス面で課題があった。さらに、ドクターヘリの運用が困難な構造や施設の老朽化といった問題も抱えていた。
    こうした背景から病院の建替えを検討していた施主と、日光産業団地内の造成地への誘致を進めていた栃木県および日光市の思惑が一致し、この移転計画が実現した。

  • 日光の景観に調和する
    伸びやかな「水平ライン」

    計画敷地は、宿場町の街並みが残る日光街道にほど近く、林立する杉並木や、遠方に広がる日光連山の雄大な山並みのスケールに呼応するように、長大で伸びやかな庇の水平ラインを強調した外観デザインとし、日光らしい景観との調和を図った。
    外壁頂部に設けた陰影のある庇は、単なるデザイン要素にとどまらず、背面から吹抜け空間への自然換気や各室の給排気を可能にする機能も兼ね備えている。

  • 観光医療に注力する病院の顔
    「日光モール」

    従来の大規模病院に多く見られる、通路の両側に患者利用機能を配置した中廊下型の構成ではなく、本計画では、敷地の長さと199床という比較的コンパクトな病院規模を活かし、全長約108mにわたって外部に面した“片廊下”型の患者動線空間を建物正面に実現した。
    「日光モール」と称したこの空間は、明るく開放的で、外来患者向けの機能をすべて横一列に面して配置することで、この“一本道”を進むだけで自然と目的地にたどり着ける、わかりやすい動線空間となっている。
    また、「日光モール」には大谷石や木調素材を用いることで、日光らしい内装とし、観光医療にも注力する病院の“おでむかえ”の顔としての空間を演出している。

  • 見守りやすく安心感のある
    「ホール型病棟」 により
    職員・患者の環境向上

    病棟の平面構成は、スタッフステーションを中心に四方へ病室を配置したホール型とし、患者の見守りがしやすく、スタッフの移動効率にも優れた計画としている。
    このようなプランでは、建物の内側に位置する病室にも法的に採光が求められるため、15m四方の大きな光庭を建物中央に設けた。これにより、中廊下で暗くなりがちな病棟の廊下にも自然光を取り入れ、患者の療養環境およびスタッフの就労環境の向上に寄与している。

  • 徹底的な感染対策によって
    「日光の医療」を支える

    設計の開始は、コロナ禍における最初の緊急事態宣言下であったため、対面での打合せが制限されるなか、従来とはまったく異なる生活様式のもとで多くの困難に直面した。
    日光という土地柄、観光医療に注力したいという意向をもつ新病院の計画では、感染対策への特別な配慮が求められた。
    その一環として、1階の救急感染診察室には外部から直接アクセスできる出入口を設け、さらに外部経由で3階の感染専用病棟に直結する「救急エレベーター」を設置することで、院内を感染患者が通過する範囲を最小限に抑えている。
    また、病室やお出迎えの空間である「日光モール」においても自然換気を可能とし、感染対策をより一層強化している。

竣工年
2022年
所在地
栃木県日光市
延床面積
21,838m²
階数
地上5階
構造
S/RC/SRC

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