DESIGN STORY

牛久市立ひたち野うしく中学校

新しく懐かしい
木造校舎が出来上がった

  • 純粋な木造を目指して

    設計では県産材による純粋な木造にこだわった。茨城県の良質な八溝杉を使用することで、地域経済を活性化し、森林を保護するとともに、地域に対する生徒や市民の理解と誇りが醸成されることを目指した。
    大規模木造は一般に高コストのイメージがあるが、流通木材や一般的な住宅に用いる従来技術を駆使し、更にメンブレン型耐火木造を組合せることで、無垢材だけの木造が実現し、鉄筋コンクリート造の公立中学校の平均単価と比較して1割程度抑えることができた。

  • 木の潜在力

    全校舎で用いた約1,200㎥の木材の「CO2固定量」は、1haのスギが吸収するCO2量の約75年分に相当し、「第二の森林」として生き続ける。
    木造工事の光景は、鉄筋コンクリート造とは異なり、材料の運搬や組み立てが軽快で、騒音も「トンカントンカン」と実に心地よい。そして竣工が近づく中、現場事務所がプレハブからストーブを焚いたPTA室に引越しした時は心底温かく、ずっとここにいたいと思った。

木を磨く、人を磨く

「木材には、手入れをする(磨く)ことでよくなる特徴があります。これは子ども達の成長を促す(磨く)学校教育にも同じことがいえると思います。 人も磨く。校舎も磨く。そして長くよくあり続ける。教育と合致した施設づくりは木造校舎で実現できると考えています。」牛久市長/スクールアメニティ2020.8

  • 原点回帰

    将来にわたり多くの世代が使い続けてゆく中で生き永らえる「素の形」と「生成り」をデザインの旨とした。外観は深い軒の家形とし、内部は架構と無垢の木材を現している。
    未来永劫、落ち着きと包容力のある校舎が子どもたちを包摂し、生き生きと輝き続けることを願っている。

竣工年
2020年
所在地
茨城県牛久市
延床面積
10,018m²
階数
地上2階
構造
W/RC一部S

牛久市立ひたち野うしく中学校

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