歌舞伎町の中心に据えられた日本では類まれな都市広場「歌舞伎町シネシティ広場」。
これは戦後復興において都市計画家石川栄耀によってつくり出された。
地域主導で「道義的繁華街」としての再建を目指す中、石川は盛り場がどうあるべきかを深く考え、都市における広場は「人と人とのつながりを促す社会交歓の場」となるべきであるという強い想いのもとこの広場を整備した。
建物内外にある数々のステージは偶発的な出会いを生む「社会交歓の場」を体現している。
寛容なまち歌舞伎町において、ステージを通じてサクセスをつかむためのチャレンジとともに人々が同じ想いをもつ仲間とつながり、新たな発見やさらなる熱狂を生み出す。
東急歌舞伎町タワーのオフィシャルコンセプトは「好きを極める」。
「好き」に出会う機会や、そこに集う人たちの「好き」への情熱・想いが交感される場にしたいという事業者の想いを形にしている。
新宿区は歌舞伎町シネシティ広場を「エンターテインメントシティ歌舞伎町」の象徴として位置付け、特徴的な都市構造をいかした賑わい空間の創出を目指していた。
歌舞伎町シネシティ広場を中心としたまちの核「屋外劇場型都市空間」を創出しその魅力がまち全体に広がるよう誘導。区、地元、事業者、関係機関が一体となった「歌舞伎町ルネッサンス」の取組みも進められ、健全な大衆文化・娯楽の企画、制作、発表の場を目指したまちづくりも続けられてきた。
行政が描く大きなまちの未来像や地域の活動をしっかりと重ね合わせながら協働を進めてきた。
歌舞伎町のこれまでの歴史、事業者の想い、地域の願い、行政が描く将来像など、さまざまなものを1つ1つ丁寧に読み解きながら、事業が持続的に都市を成長させていけるように、事業者ともに都市貢献シナリオを組み上げた。
都市計画や建築設計に入る前に、さまざまな想いを1つにする都市貢献シナリオをつくり上げることで、完成までの長いプロセスを揺らがない着実なものにすることができる。
行政だけでなく、事業パートナー、デザイナー、施工者に至るまでその上位のシナリオに共感し自分事にすることで新たなクリエーションを生む。
未来へのシナリオが社会交歓のステージを実現した。